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建設業界の膠着した求人状況に風穴を空ける!“攻め”の採用戦略・成功実例をご紹介

「今、日本で最も採用しにくい職種」と言われる建設業界の人材。

たとえば建設技術者の有効求人倍率は2018年の平均で6.18倍となり、統計開始以来の最高値を更新。12の職種から構成される専門的・技術的職業の中でも最も高く、ますます人材不足が深刻化していることがわかります。

建設業界人材動向レポート引用:ヒューマンタッチ総研|建設業界人材動向レポート(平成31年2月)|https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/report/201902.php

「仕事はあるが人がいない」と言われるなか、採用対象や会社のウリを絞る! 打ち出し方を工夫する! など、攻めの採用戦略で人材不足を緩和している企業があります。今回はそんな企業の数々を紹介します。

独自の「攻めの採用戦略」で“継続的に成果を出し続ける”2社の事例

■ 野球部員兼技能工の「アスリート採用」で、今年は新卒21人を採用

鳶・土工/深谷組

株式会社深谷組株式会社深谷組|http://www.fukayagumi.com/index.html

埼玉県さいたま市で鳶(とび)・土工事と土木工事をメインに展開する、従業員90名の深谷組。今期入社の21人(大卒4人、高卒17人)は全員が「アスリート採用」で、技能工でありながら、硬式野球部の選手でもあります。アスリート採用とは、「ものづくり」・「地域の守り手」といった従来型の魅力発信に限界を感じた同社が、人材確保の手段を「スポーツ」という基軸に変更して始めた人材募集。約10年前に導入し、新卒採用を行う専門工事会社自体が少ない中、全国から継続的に若い人材を集めています。

メインの野球部は創部5年目で40人体制。軟式野球部にも20人ほどが所属しているそうです。

「相当の費用や手間がかかる上に、野球を辞めると同時に退職する社員がいるのも事実。しかし、まずは入職してもらうことが第一。ゼロとそうでないのはまったく違う」

※引用:建設通信新聞|https://www.kensetsunews.com/archives/312098

社長の言葉でわかるように、まさにリスクを抱えつつも攻めの採用で成果を上げている好例と言えます。

■ 「大工を育成する会社」としてブランド化。高学歴の大工志望者を集める

マンション・注文住宅メーカー/平成建設

HEISEI RECRUIT MAGAZINE 平成建設のリクルート採用ページ株式会社 平成建設|https://www.heiseikensetu.co.jp/

静岡県沼津市に本社を置き、賃貸マンションや戸建て住宅の建設を手がける、従業員583名(グループ合計)の平成建設。毎年、数十名単位の新卒採用に成功し、しかも有名大学卒業者が並びます。結果、平成元年の創業以来、各世代を網羅した200人を超える職人集団を形成しています。

必要な人材を獲得できる要因は、主要工程を内製化し、「大工を育成する会社」という明確なコンセプトを打ち出したことです。大手のゼネコンなどでは難しい、「自らの手で建築物を建てる」仕事内容が、現場志向の学生の間で話題となり、名の知れたブランド企業として浸透し人気を集めるようになったと言われています。

独自のノウハウを持つ選考にも注目すると、例えば、面接はのべ約240時間の長丁場。“受け答えマニュアル”が役立たなくなる状況で、地頭の良さや、とっさの対応力を見ぬくのが狙い。逆にインターンシップはいきなり本番。容赦なく建築現場に放り込み、日常を実体験させることでミスマッチを防ぐのが目的だとか。

順調に優れた人材を確保し続ける裏には、幾つも入念な仕組みが用意されているようです。

採用対象やウリを絞る!斬新かつユニークな戦略で攻める3社の事例

■ 格闘家を積極雇用。職人不足とセカンドキャリア問題の解消に挑む!

金属工事業/逸鉄

(株)逸鉄Facebook投稿株式会社 逸鉄(Facebookページ)|https://www.facebook.com/%E6%A0%AA%E9%80%B8%E9%89%84-207745899397641/

東京都世田谷区で金属工事業・板金業・金建サッシ業を営む逸鉄。自身も格闘家である社長が、職人不足と格闘家のセカンドキャリア問題を同時に解消しようと父親の会社から独立して創業したバイタリティ溢れる企業です。

「経験不問、特に柔術家・格闘家は優遇。アマ選手は試合のエントリー代を負担。プロ選手は激励賞支給。ほぼ残業なし」と、求人募集はとことん格闘家に寄り添っています。従業員は社長を含めて10名に満たないものの、全員が「ブラジリアン柔術」の格闘家で、競技のスポンサー業も行っています。

■ 絶妙なネーミング!気になる「溶接ママ」の募集とは?

インフラ整備・建設機械製造/福井鐵工

溶接ママ 女性溶接スタッフ 募集! 採用情報 橋梁 水門 除塵機の設計・製造・施工・メンテナンスの福井鐵工福井鐵工 株式会社(採用情報)|http://www.tecco.co.jp/recruit-woman/

福井県で橋梁や水門など超大型鋼構造物の建造と、大型板金部品の製造を事業の二本柱とする、従業員99名の福井鐵工。「溶接ママ」募集は、重厚な事業内容とは正反対のライトなネーミング、求人特設サイトも美容室を思わせるカワイイ路線です。

募集要項も「資格不要、未経験OK、選べる時間帯、時給1,500円」とママに響く内容になっています。TVの募集CMでは、溶接作業中に突如「幼稚園!」と叫び、自転車をこいで子供を迎えに行く若いママをフューチャー。建設業界の求人で、こんなにも可愛らしく、こんなにもママに特化したもの、見たことがないのでは?

■ 広告塔としても大活躍!Tシャツ会社がデザインした新車両

総合建設業/松井建設

クレーン_株式会社松井建設株式会社 松井建設|http://www.matsuikensetsu.jp/index.php?%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%B3

茨城県常陸大宮市で公共工事業や土木工事を得意とする、従業員40名の松井建設。前代未聞、クレーンのデザインをTシャツ会社に依頼しています。

眺めているだけでも楽しい気分になるこのクレーン、工事現場で稼働すると、大注目が集まるのはもちろん、実際に操作してみたいと思う人がでてくるかもしれません。昔からこのブランドのファンだった常務が、遊び心にプラスして、建設現場のイメージアップと、業界に興味を持つ人を増やしたいとの思いで依頼し、コラボが実現したそう。ユニークで珍しいデザインがたちまち話題となり、地元紙や業界紙でも取りあげられるなど、まさに大車輪の活躍を見せているようです。

地方をウリに!~地方ならではの採用活動を展開する2社の事例

■ 狙いはIターン希望者!村ぐるみでイベントを開催

土木工事等/小松組

小松組_本気の採用春の陣 西粟倉・美作エリアの『頼れる土建屋さん』有限会社 小松組(2019 春の採用特設サイト)|http://komatsugumi.jp/saiyo/2019saiyo/

岡山県西粟倉村で公共工事から地域の困り事まで請け負う、従業員8名の小松組。今年3月に大阪で開催された「小さな村のしごとフェス」(西粟倉村主催)という合同会社説明会に参加しました。

西粟倉村は人口1,500人ほどの規模ながら、積極的に移住を受け入れる取り組みを続け、30を超えるベンチャー企業が存在する地域。今回はそのうちの9社が新しい仲間を募集するためにブースを出展。イベントのメインとして各社1分のプレゼンと20分×2回のブーストークが用意され、移住やIターンを希望する人たちに直接PRすることができる貴重な機会となったようです。

集客面では、20代を中心に幅広い年齢層の方が100名以上来場し、満員御礼で大盛況だった様子。参加レポートをブログにアップしている学生も見受けられたほどです。

■ 地域を愛する熱いメッセージ「福島をなんとかしたい人」募集!

住宅リフォーム/八光建設

八光建設の採用情報「福島を建て直したい」八光建設 株式会社(採用情報)|https://hk-const.com/recruit/

福島県郡山市で主に住宅リフォームを行う、従業員50名の八光建設。「福島を建て直したい!」という強い思いを全面に押し出した採用活動で注目を集めています。

「一緒に『福島は元気だ』と世界に伝えよう。そのために『建設業にジョインする』はいい選択肢だ」

(採用サイトより抜粋)

この社長の熱い想いだけではなく、アットホームな社風や仕事内容は丁寧に、求める人材像は「一緒に働く仲間に求める(譲れない)10ヶ条」を提示し、わかりやすく的確に伝える工夫をしています。

地元愛や地域へのこだわりをストレートに熱く伝えてみるのも、地方企業の攻めの戦略の一つと言えるのかもしれません。

「女性活用」や「話題の新しい業界PRイベント」などに学ぶ攻めの採用

■ 30年かけてノウハウを蓄積してきた女性活用の先駆者

左官工事/原田左官工業所

女性左官職人活躍中|原田左官工業所有限会社 原田左官工業所(女性左官採用ページ)|https://www.haradasakan.co.jp/company/ladies/

東京都文京区で左官工事を中心に請け負う、従業員44名の原田左官工業所。30年前に女性左官第1号が誕生して以来、女性職人の採用・育成を続けています。

担い手確保のため建設業界でも女性活用の動きが加速する中、女性が働きやすい設備・環境・制度を整えてきた同社の独自の取り組みが数多くのメディアで紹介され、女性活用の先駆者と言われるまでに。現在は10名の女性職人が活躍中で、中にはママさん左官まで在籍しているそうです。

採用面で特に力を入れているのが自社のHP。総合求人サイトでは大手企業に太刀打ちできないと考えて早くに立ち上げたというこだわりのサイトにも「女性左官活躍中」のページを別枠で設けて、積極的に女性にアピールしています。

トライ&エラーを繰り返しつつ同社が積み上げてきた女性雇用のノウハウには多くの攻めの採用のヒントがあるようです。

■ 建設業界のリアルがわかる注目のイベント~「匿名建設コロシアム」って何?

匿名建設コロシアム オフィシャルWEBサイト匿名建設コロシアム|https://www.cca-net.or.jp/event/

2018年10月大阪にて第1回目を開催。大好評をうけ、早くも今年2月に第2回目が開催された建設業界PRイベント。地域建設業の社長11名が「建闘士」となり、コロシアム風の会議室の内野席に座って、外野席を取り囲む学生がツイッターを利用して匿名で質問を浴びせるというもの。本音がバンバン飛び交う中で建設業のリアルを伝え魅力をアピールするともに、就職後にギャップを感じて退職する「ミスマッチ」を防ぎ、人材確保につなげるのが狙いだとか。

終了後の懇親会が「延長戦」となる程の盛り上がりをみせ、参加者からのアンケートでは約半数の学生が100%満足、残りの半数も80%以上が満足との回答をしているといいます。SNSや動画配信、プレスリリースなどで積極的にPR活動も展開し、新しい採用手段として注目の高いイベントになっています。

「広くたくさんの人に来て欲しい」ではなかなか人は集まりません。自分が求められていると求職者に伝えるためにも、採用対象を絞り、ウリをアピールする事は有効です。

* * *

今回ご紹介した事例以外でも、たとえば音楽やダンスチーム、趣味系、あるいはCRS系(植林、ボランティア、作業所の支援)等、攻める角度はまだまだあります。
自社の強みや売りを改めて見直す、自社スタッフの間で流行っているものにアンテナを張りアプローチのヒントを探すなど、ぜひ攻めの採用を試してみてください。

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