スモールビジネスのWebマーケティングを考えるメディア

消費税増税を商機に!必見の政府支援策・住宅関連制度まとめ~免税制度・猶予制度・次世代住宅ポイント・贈与税非課税枠拡大~

2019年10月から、いよいよ消費税が10%に上がります。
前回の増税時、住宅業界は駆け込み需要とその後の冷え込みに振り回されました。今回もある程度の影響は避けられないでしょう。そこでこの記事では、消費税の課税対象や税率切り替えタイミングといった基本的な知識から、免税制度や猶予制度、次世代住宅ポイントといった増税の影響を抑えるための各種制度について解説します。

2014年の増税時は大きな影響が

前回消費税が増税されたのは2014年4月。事前の予想では、5%から8%へと3%のアップなので、あまり影響は出ないのではという声もありましたが、内閣府の調査によると、増税後には住宅投資が1.1兆円のマイナスという大きな落ち込みを見せました。新設住宅着工戸数も対前年比マイナス10%以上の月が1年以上続く極寒を迎えています。

● 全国の新設住宅着工戸数の推移
紫の棒が戸数、赤の折れ線が対前年比。消費増税後の大きな落ち込みがわかります。

新設住宅着工戸数引用:総務省統計局|統計ダッシュボード|https://dashboard.e-stat.go.jp/graph?screenCode=00320

マンション販売なども大きく落ち込みました。マンション購入は基本的には消費税の課税対象外なのですが、リフォーム費用やインテリア用品購入費用、引っ越し費用など、周辺費用には消費税がかかります。そのため、3%の差が大きく感じられるわけです。今回の増税も2%の差ですが、課税対象が100万円なら2万円の差、預金金利がほぼゼロの低金利時代にあっては負担感があります。

消費者は「増税前に買いたい!」が圧倒的

お客様である消費者はどう考えているのか、リクルートが注文住宅を建築した方、検討中の方に聞いたアンケートがあります。

● 家を建てたい人に聞いた「増税までに建てたいですか?」(住宅建築検討者の増税前における住宅建築意向)

絶対に間に合わせたい………31.3%
できれば間に合わせたい……36.3%
条件が揃ったらで良い………14.7%
間に合えば嬉しいが強いこだわりはない……11.4%
全く関係ない………6.3%

資料:「2018年 注文住宅動向・トレンド調査」株式会社リクルート住まいカンパニー(2018年12月4日発表)
https://www.recruit-sumai.co.jp/press/2018/12/2018chumonchousa.html

これを見ると、絶対・できればを合わせて7割近い方が「増税に間に合わせたい」と答えていて、消費税8%のうちに買いたいという意向が強いことがわかります。

消費税が必要なのは工事費と周辺費用

先ほど、マンション購入には「基本的には」消費税はかからない、と書きました。中古=非課税と誤解している方も多いですが違います。そこで、消費税がかかる範囲を確認しておきます。

<非課税対象>
・土地購入費用
・中古住宅・中古マンション購入費用(売主が個人の場合)

<課税対象>
・中古住宅・中古マンション購入費用(売主が課税事業者の場合に、建物部分のみ課税)
・新築や建て替えの工事費用
・リフォーム工事費用
・住宅購入時の仲介手数料
・家具やファブリックなどのインテリア用品購入費用
・引っ越し代費用
・司法書士・税理士などへの報酬

中古の場合は、売主が個人か法人かで課税されるかどうかが決まります。物件情報などで、販売している会社の「取引態様」の項目を見ればだいたいわかります。

スーモの物件情報引用:SUUMO|スーモの物件情報より ※社名や営業所名は加工しています|https://suumo.jp/

取引態様が「売主」であれば、その会社が売っていることを指すので課税対象、「仲介」「媒介」「代理」などであれば、多くは個人の売主の物件を販売しています。法人の場合もあるので、確認の必要はありますが、非課税である場合が多いでしょう。

建物の引き渡し時点での税率を適用も、経過措置あり

そして、消費税率が変わるタイミングですが、これも基本的にですが、はっきりしています。

◎ 税率=建物の引き渡し時点の税率

・9月30日までに工事を終了して建物を引き渡せば、税率は8%
・10月1日以降に引き渡す場合、税率は10%
となります。しかし、駆け込み需要で建設会社が手一杯になり、建築やリフォーム工事の期間が長くなると予想されるため、経過措置が設けられました。

◎ 2019年3月31日までに工事請負契約した建物は、引き渡し時期に関わらず、消費税は8%に据置

もちろん3月末以降に契約しても、9月末までに引き渡しを行えば、消費税は8%のままとなります。
ただ、既に工事はかなり立て込んでいるため、今回の駆け込み需要は、税率引き上げの半年前、3月31日が一つの目処になりそうです。実際、同様の経過措置があった前回の増税時も、半年ほど前から受注が減っています。

分譲住宅やマンションについては売買契約の場合が多く、建物部分に対して、契約締結時の税率が適用されます。買い主が壁・床・天井や設備機器などの仕様を決め、工事してから引き渡す場合は、工事請負契約の経過措置が優先されます。つまり、3月31日までに工事請負を含む契約をした物件は、引き渡し時期に関わらず、消費税8%が適用されます。

すまい給付金と住宅ローン減税も

すまい給付金と住宅ローン減税

前回同様、今回も消費税率引き上げ後の需要落ち込みを和らげるため、政府から4つの支援策が打ち出されています。個人のお客様は意外に減税や給付金、補助金の情報をご存じありませんので、しっかり紹介できれば喜ばれます。

1)すまい給付金

「すまい給付金」とは、消費税率アップによる住宅取得者の負担を緩和するためにつくられた制度です。収入額が一定以下の人に対して支給されます。今回は、消費税率が8%にアップした時よりも支給される対象が広がり、金額もアップしています。

● 消費税率変更による住まい給付金制度の変更点

消費税率 収入額の目安の上限 給付基礎額
8% 510万円 10〜30万円
10% 775万円 10〜50万円

 
対象は、税制面での特例措置の期限である、2021年12月までに引き渡されて入居が完了した住宅です。新築住宅だけではなく消費税課税対象となる中古住宅でも支給されます。

計算方法は以下のようになります。

◎ すまい給付金 = 給付基礎額 × 持分割合

「給付基礎額」は、市区町村が発行する課税証明書に書かれている「都道府県民税の所得割額」によって決まります。「持分割合」は、登記上の所有権割合のことで、不動産の登記事項証明書で確認できます。

国土交通省が運営している「すまい給付金」のサイトでも計算できます。

「すまい給付金」のサイト

「すまい給付金」のサイト2国土交通省|住まい給付金|http://sumai-kyufu.jp/simulation/kantan/

2)住宅ローン減税

住宅ローンの残高に応じて、所得税や住民税が控除され、支払う税金額が少なくなる制度です。以前からある制度より控除額が拡大し、2019年10月1日から2020年12月31日までの間に入居した場合を対象に、住宅ローン減税の控除期間が3年間延長して13年間となり、上限額は建物購入価格の消費税2%となりました。

中古住宅に対する住宅ローン減税の適用条件も一部緩和されています。これまでの条件に加え、新たに「既存住宅売買瑕疵(かし)保険に加入している住宅」という条件が新たに追加されました。

● 中古住宅で住宅ローン減税の対象となる条件
・木造建築は築20年以内、耐火住宅は築25年以内の住宅
・築年数に関わらず、耐震基準に適合する住宅
・築年数に関わらず、既存住宅売買瑕疵(かし)保険に加入している住宅

どれかに該当すれば、住宅ローン減税の対象となります。今回の改正で対象が広がりました。
この制度はかなり条件設定が細かいのですが、「すまい給付金」のサイトでも概算額が計算できます。

「すまい給付金」のサイトでも概算額が計算可能国土交通省|住まい給付金|http://sumai-kyufu.jp/simulation/kantan/

3)次世代住宅ポイント制度創設

以前「住宅エコポイント」という名前で運用されていた制度です。大枠は変わりません。新築注文住宅、新築分譲住宅、リフォーム、中古住宅購入後リフォームを対象に、新築で最大35万円相当、リフォームで最大30万円相当のポイントがもらえて、様々な商品と交換できる制度です。

リフォームの場合は、基本ポイントが最大30万で、中古住宅を購入するとプラス15万、40歳未満の若年層や18歳未満の子どもを育てる子育て世代はプラス15万が加算できます。両方該当すれば、最大60万円相当と高額になります。

増税後の景気落ち込みを回避するという目的なので、消費税が10%に上がってから引き渡しをする物件に限られます。

◎ 次世代住宅エコポイントの対象物件

● 注文住宅・リフォームの場合
2019年4月1日~2020年3月31日に工事請負契約・着工をし(※)、2019年10月1日以降に引き渡しをした物件
※2019年3月31日以前の契約でも、着工が2019年10月1日~2020年3月31日の物件は対象

● 分譲住宅の場合
2020年3月31日までに工事請負契約・着工し、かつ売買契約を締結し(※)、2019年10月1日以降に引き渡しをした物件
※完成済みの新築住宅でも、2018年12月21日~2019年12月20日に売買契約を締結した物件は対象

ポイントが取得できる工事や設備の対象は、国土交通省のサイトに詳しく書かれています。概要はこのような形です。

次世代住宅ポイント制度について国土交通省|次世代住宅ポイント制度について
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000170.html

・住宅を長持ちさせる工事や設備
・省エネを実現できる工事や設備
・バリアフリー系の工事や設備
・家事の負担を減らす工事や設備

が並びます。環境問題と少子高齢化に配慮したラインアップです。

お客様が取得したポイントは、「環境」、「安全・安心」、「健康長寿・高齢者対応」、「子育て支援、働き方改革」に資する商品等に交換できる、と発表されていますが、まだ詳細は決まっていません。ただ、前回同様、かなり幅広い商品やサービスが対象になることが予想されます。商品券なども入るので、実質上現金に近いような使い方ができそうです。

4)贈与税の非課税拡大

贈与税の非課税枠は年間110万円ですが、父母、祖父母、養父母など直系尊属から自宅の新築、購入、リフォームのための資金を贈与された場合、贈与税の非課税枠は消費税8%時で1200万円でした。それが10%適用で、最大3000万円に拡大されます。契約年や住宅の質によって金額が変わります。

● 住宅取得資金の贈与税の非課税枠
住宅取得資金の贈与税の非課税枠引用:国土交通省|住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000018.html

「質の高い住宅」とは、
1)断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
2)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物の住宅
3)高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上の住宅
を指します。

上の表のベージュ色の部分「上記以外の方(※1)」とは、消費税率8%の適用を受けて住宅を取得等した方、個人間売買により既存住宅を取得した方を指します。
参考:国土交通省|消費税率引上げに伴う住宅取得に係る対応について
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr4_000036.html

自治体の独自制度なども

増税緩和策

ほかにもまだ確定していませんが、様々な増税緩和策が計画されています。

たとえば住宅系ではありませんが、政府はマイナンバーカードに地域の商店街などでの買い物に使える「自治体ポイント」を配布する案を検討しています。

東京都は独自に「家電エコポイント」制度を新設する計画があります。エアコンや冷蔵庫など、消費電力が多い家電製品をエコ製品に買い替えた場合、商品の省エネ性能に応じてポイントを付ける制度です。ポイントは次世代住宅ポイント同様、様々な商品やサービスに換えることができます。

このように、自治体独自の制度や補助金などが登場しそうですので、自社周辺自治体の情報を積極的に収集し、お客様に情報提供することで、駆け込み需要を取り込むことができるかもしれません。

建設中小企業に特化したホームページを提供

仕事の波埋めや顧客との直取引で売上アップ!

ホームページ作成や運用といった基礎的なことから、広告運用、人材採用、PR動画作成までWebを使った集客のことなら建設業を中心に3,000社以上のコンサルティング実績のあるブラニューへご相談ください。

無料で相談する

Original

  • BRANU株式会社への
    ご相談やお問い合わせはこちら >
  • 関連記事