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参考にしたい建設/リフォーム会社のホームページデザイン6選

ホームページからユーザーは会社の雰囲気や実力を見て取ります

IT化が遅れていると言われ続ける建設業界。そのなかでも、しっかり作り込んでいる会社があります。ライバルが少ないだけに成果が出やすい状況だと言えます。そんなホームページとは具体的にどこか、編集部がセレクトして解説します。

セレクトの基準

・見ていて楽しい、わくわくするなど、感情に訴えかけてくること
・制作方針に狙いを感じること
・ブラウザや特定の技術に依存していないこと(flashを使っていないなど)
・スマートフォン対策が施されていること
・読者への意識が感じられること

です。ぜひ自社ホームページ作成の参考にしてみてください。

コーポレートサイトを1つのメディアに仕立てる

出典:クロノバデザイン株式会社
東京都渋谷区と大阪府大阪市に事務所を置き、店舗・オフィス空間のデザイン、設計、施工を行なうクロノバデザイン株式会社。この会社のホームページの特徴は、コーポレートサイトをまるごと1つのメディアのようにデザインしたことです。ファーストビューなど完全にインテリア雑誌です。

出典:クロノバデザイン株式会社
メディアと呼んだのは、デザインだけが理由ではありません。たとえば自社の実績を紹介するコーナーでも、一般的な事例の「PORTFOLIO(実績紹介)」だけでなく、雑誌ライクなつくりの「CASE STUDY(ケーススタディ)」、店舗開業希望者のための「HOW TO(店舗設計・デザインのつくり方)」と3つの見せ方があります。自社の宣伝を一方的に押しつけるのではなく、「読者の思いをくみ取ったコンテンツづくり」を進めているということです。

キャンペーンの開催でサイトが華やかに

出典:北辰工務店|ポラテック株式会社
埼玉県越谷市で、自由設計の戸建て住宅を1100万円からという低価格で提供している北辰工務店(ほくしんこうむてん)。この会社のホームページは、ファーストビューに「今だけ」感のあるお得なキャンペーンが掲載されていることで、華やかで新鮮な印象を与えます。キャンペーンは季節ごとに変わるようですので、何回もアクセスする人でも、フレッシュな印象で見てもらえます。美しい写真でもずっと同じだと、飽きられてしまったり、手抜きな印象を持たれたりする場合があります。特に住宅のような高額商品では、一度見て即決というより、何カ月もかけて家族にも見せてと、何回もアクセスする可能性が高い傾向があります。更新の頻度を上げ、更新していることがはっきりわかるようにするサイトづくりは参考にしたいものです。

たとえば2017年8月の場合、「粋な家 秋の選べるキャンペーン」と題して、太陽光発電パック、グレードアップパック(光触媒サイディングやビルトイン食洗機など10種類)を選べるキャンペーンです。そして、「ブログモニターキャンペーン」と題して、家づくりをブログに書くことで先着3名に100万円のインテリアプレゼントがもらえるキャンペーンもあります。

北辰工務店はポラスグループのメンバーなので、グループとして開催していると思われますが、小規模の会社でも、自社の強みを活かしたキャンペーンはできるはずです。

建設業界にとって写真の美しさは正義

出典:株式会社イチエ建匠
岡山県岡山市にある株式会社イチエ建匠は、「北欧スタイル×日本の粋」をテーマに据えた一級建築士事務所。住宅、店舗、クリニック等の設計・直営工事を行なっています。北欧の暮らし方や空間づくりをヒントに、日本の木の良さを活かし、風土に合う素材や工法を用いて、注文住宅や店舗のデザイン設計施工を心掛けているそうです。

この会社のサイトを見ていると、写真で表現できることの多さに今さらながら気づかされます。高級感、重厚感、北欧テイスト、意識の高さ…、さまざまな顔が見えてきます。スマートフォン写真のレベルが上がってきたことから、ついスマホで手軽に撮影してしまいがちです。しかし、しっかり撮影した写真の良さはやはり違いを生んでいます。

そして、新築でもリフォームでもそうですが、写真をセレクトする際、内装ばかり選ぶ会社があります。ですが、実は外観の方を重視する人が意外と多いものです。内装は家族の生活を表し、外観は外に向けたアイデンティティを表します。ある程度の年齢の方や地方の方などは、外観をきちっとしておきたいという要望を持っている人が多いものです。この会社はファーストビューのスライド写真の多くが外観で、そこも押さえている印象があります。

職人を全面に出して会社の強みをアピール

出典:株式会社矢田建設
神奈川県横浜市のリフォームを中心とした建設会社、株式会社矢田建設。「職人がはじめ、職人によって運営されている」ということで、職人が営業も担当していることが最大の特徴です。実際に開いて見るとわかるのですが、それを表現するために、トップページで歩いているスーツ姿の営業担当4人が職人用作業着姿へと交互に切り替わります。

コンテンツの内容は、会社のコンセプト(メニュー名は、人が暮らしをつくる)、会社の事業内容(矢田建設のリフォーム)、施工実績、スタッフ紹介、会社概要(矢田建設とは)、イベント/キャンペーンと網羅しています。そして、今はまだ掲載されていませんが、「お客様の声」が加わるようです。リフォーム検討中の人にとっては、自分の近くに住んでいる人の声が乗っているのは安心材料となるでしょう。地域密着の会社だけに、重要なコーナーです。

トップページの動画で会社の仕事をすべて見せる

出典:株式会社青空木材
注目が集まりにくい建設資材会社からは、鹿児島県鹿児島市の木材販売会社「株式会社青空木材」のサイトを紹介します。特徴はなんといってもトップページの動画です。コンセプトムービーのようなスタイリッシュな仕上がりながら、緑深い森で木の成鳥を見守り、木を切り出し、加工し、待っている人に届けるという流れや、作業の様子、会社の施設などまでわかります。ファーストビュー全面動画にも関わらず、読み込みや動作はスムーズです。

もう1つの特徴は、ブログが2つあることです。ひとつは社長専用の「JOURNAL」、もうひとつは社員の「BLOG」で、社長は会社の歴史やコンセプトを語り、社員の方々は休日の過ごし方などを綴っています。オンとオフの両方をしっかり見せられる構成だと思います。2つあることで、一方の更新が多少滞っても、もう一方でカバーできるというメリットもあります。

社員紹介を見ると10人に満たない規模の会社でここまでできるというのが、Webマーケティングの面白さです。アクセスはSimilarWeb(解析サービス)によると、直近1カ月で28,500回。BtoBで企業務向けの専門的なサイトとしてはかなり多いと思います。

宇宙戦艦ヤマト用の地下トンネルを実際に造るとしたら…

出典:前田建設工業株式会社|前田建設ファンタジー営業部
建設会社のサイトというと、自社で建設した大型のビルや橋などの施工実績をメインに、技術力をアピールする会社が一般的です。そのイメージから大きく離れたサイトを紹介します。

ホテルやショッピングセンターをはじめ、トンネルなどの土木工事に強い準大手ゼネコン、前田建設工業の「ファンタジー営業部」です。前田建設が宇宙戦艦ヤマトやガンダムなどアニメやゲームの建設物を依頼されたとしたら、どんな技術でいくらで実現できるかを真面目に追求していくサイトです。ストーリー仕立てになっていて、たとえば敵に見つからないよう地下で建造したヤマトを発進させるためのトンネル建造のような、無理だと思えた難題を技術者たちが知恵を振り絞って解決していきます。

▲地下大空間計画図(DRAFT)
(C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会/前田建設工業株式会社
出典:前田建設工業株式会社|前田建設ファンタジー営業部

その過程を見せることで、技術力の高さや建設への情熱を表現できています。企画力の高さも表現でき、採用対策としても優れた読み物になっているでしょう。

2003年から公開が始まったこのサイト。前田建設の営業対象は企業が中心ですが、建設物のユーザーは一般消費者であることから、メインターゲットに設定した30代男性が興味を持ちやすい内容をと、アニメやゲームを題材に選んだそうです。

反響は大きく、アクセスが増えるだけでなく、メディアの取材が増え、サイトの内容から書籍や舞台に発展するなど、認知を広げています。

まとめ

この記事では、ゼネコン、建設会社、リフォーム会社、設計事務所、建設資材会社のサイトを紹介しました。自社のサイトづくりの参考にしてください。その際、見た目のきれいさやデザイン処理の美しさではなく、制作の心構えを参考にしてもらえればと考えています。サイトは言いたいことを言う広告ページではありません。雑誌やPR誌をつくる感覚で、「自分の会社に合う顧客はどんなことを求めているのだろうか?」という読者を向いたコンテンツ制作を心がけてください。

現在はSNS(ソーシャルメディア)全盛で、コンテンツをありがたく見るような時代ではありません。ツッコミを入れ、それをネタに盛り上がる時代です。その変化を実際のページに落とし込めた会社がWebマーケティングの勝者となると考えています。読者目線。ぜひ今日からはじめてみてください。

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